連続上映会 【4】 「養蜂」

巣箱を整え蜂を待つ。山からやってきた蜂は、気に入ればそこに巣を作り、ぶんぶんと山の木々、草の花の間を行き来して蜜をあつめる。人はその小さい命の不思議を観察し寄りそい、そして甘い蜜や蝋をいただく。遠い昔から世界中で繰り返されてきた昆虫と人間の営み。
藁で編んだ巣箱を使うヨーロッパの養蜂のEC映像に加え、ゴウラ、ボンケと呼ばれる丸太の巣箱を使って野生のニホンミツバチを飼う阿武隈山地の伝統養蜂の映像を上映。養蜂の民俗を研究する佐治靖さん、蜂蜜やミツバチの行動を研究する中村純さんを迎えてお話もうかがいます。

3,11の後、放射能汚染により損なわれてしまった、かけがえのないものとは何なのか?

そのことときちんと向き合い、語り合う。そして「これから」を考える機会としたい。

 

■日時 : 2013年7月18日(木)18:30 open/19:00 start

■会場 : Space&Cafeポレポレ坐 (東中野)

■料金 : 予約1,500円/当日2,000円(ワンドリンク付き)

■予約 : 03-3227-1405 (ポレポレタイムス社)

Email : event@polepoletimes.jp

上映プログラム

【 ECフィルムより 】

ドイツ北西部、養蜂場の仕事(1978‐1979年撮影)

「蜜の採集」(13'00") / 「巣別れ時の作業」(12'00")

「巣別れ前の作業(藁で編んだ巣の用意など)」(14'00")

 

【 特別上映 】

福島県阿武隈山地のニホンミツバチの養蜂に関する調査映像
「分蜂群の捕獲・収容」 / 「採蜜作業」など

「巣別れ前の作業(藁で編んだ巣の用意など)」/14'00"

ゲスト

佐治靖 (さじ おさむ)

福島県立博物館 学芸員。専攻は民俗学・人類学。主な研究にイタコなど東北日本の口寄せ巫女、オシラ信仰研究、養蜂・養蚕・飼い鳥など環境・身体・社会をめぐる生業・在来知研究、とくに近年は、ニホンミツバチの伝統的養蜂の「半」家畜化、日本列島を南北に移動生活をしながら養蜂を生業とする転飼養蜂家の研究をおこなっている。主な論文に「離島・農村社会の在地リスク回避と開発」、「開発による民俗の変容と相克」『島の生活世界と開発 日本列島 シマの自然と伝統のゆくえ』(東京大学出版会 2004)ほか。

 

中村純(なかむら じゅん)

玉川大学学術研究所ミツバチ科学研究センター教授。専攻は養蜂学。ミツバチ生産物の原料となる植物資源とミツバチによる利用をテーマとして、プロポリスの原料となる樹脂やハチミツの原料となる花蜜について、分析化学と行動学を合わせた研究を行う。NPO法人みつばち百花のメンバーとして、今年から、「ミツバチ来てたよ、大調査」で、全国各地の訪花植物情報を集積中。主な著作に「社会性昆虫の進化生物学(海游舎、2011)、「ニセアカシアの生態学(文一総合出版、2009)など。