連続上映会 【1】 屠畜 

ECフィルムの上映会、第一回は「屠畜」を特集。

日常わたしたちが口にする肉が台所に届くまでを見たことがある人は少ないだろう。ECフィルムのなかには、それぞれの地域・民族の背景によって培われた技を活かした屠畜の様子が多数記録されている。

ゲストに人類学者・外科医の関野吉晴さん、ドキュメンタリー映画『ある精肉店のはなし(仮)』で現在撮影中の北出精肉店店主、北出新司さん、同作品プロデューサーで写真家・映画監督の本橋成一さんを迎え、それぞれの視点からの各地域の屠畜、また屠畜を通して暮らしをのぞくプログラムです。
また、特別上映として『ある精肉店のはなし(仮)』(監督:纐纈あや)ラッシュフィルムからの上映も併せて行います。

■日時 : 2012年12月12日(水)18:30 open/19:00 start

■会場 : Space&Cafeポレポレ坐 (東中野)

■料金 : 予約1,000円/当日1,500円(+要ワンドリンクオーダー)

■予約 : 03-3227-1405 (ポレポレタイムス社)

Email : event@polepoletimes.jp

上映プログラム

[1] 中央ヨーロッパ・チロル/ヴィルアンダースの家庭の屠殺 ベーコンとソーセージづくり

[2] 北ヨーロッパ・ノルウェー/サミ人/初秋のトナカイの狩り集め、耳への刻印、去勢、屠殺と解体

[3] 北ヨーロッパ・ノルウェー/サミ人/トナカイ肉解体とパン焼き、食事の準備

[4] 西ニューギニア・中央高地/ファ族/豚の屠殺と料理

[特別上映]  『ある精肉店のはなし(仮)』(監督:纐纈あや)ラッシュフィルム

ゲスト

関野吉晴さん

関野吉晴(人類学者・外科医)

大学在学中に探検部を創設、71年アマゾン全域踏査体調としてアマゾン川全域を下るなど、南米への旅を重ねる。93年からはユーラシア大陸経由でアフリカからアメリカへの約5万3千キロを自らの力だけを頼りに進むグレートジャーニーを始め、南米最南端の島から出発し、2002年ゴールのタンザニアに到着。04年には「新グレートジャーニー」にも挑戦、昨年ゴールしている。その間、医師としての勤務経験ももつ。現在、武蔵野美術大学にて文化人類学を教える。

北出新司さん

北出新司(北出精肉店店主)

大阪府南部にある「北出精肉店」店主。店では、家族で牛の飼育から屠畜・解体処理を行い、その精肉を自分たちの店で小売するという今では珍しい精肉業の形が残っていた。兄弟と共に幼少から家業を手伝い、長年牛の屠畜に携わってきたが、何代も前から使用してきた102年の歴史を持つ公営の屠畜場が閉鎖されることになり、今年3月をもって、最後の屠畜となった。現在は小売りを中心に精肉業を営んでいる。

 

本橋成一さん

本橋成一(写真家・映画監督)

68年写真集「炭鉱〈ヤマ〉」で第5回太陽賞受賞。以後、サーカス、上野駅、築地魚河岸、大衆芸能など、市井の人々の生きざまに惹かれ写真を撮り続ける。95年、チェルノブイリ事故汚染地ベラルーシの村で暮らし人々を写した「無限抱擁」で日本写真協会年度賞、写真の会賞を受賞。98年「ナージャの村」で第17回土門拳賞受賞。写真家としての活動と同時に、ドキュメンタリー映画「ナージャの村」「アレクセイと泉」「ナミイと唄えば」「バオバブの記憶」を監督、「水になった村」「祝の島」「ある精肉店のはなし(仮)」(撮影進行中)をプロデュース。最新作は大阪・松原屠場で働く人々を記録した「屠場〈とば〉」。